こんにちは、毛利です!
これまで、フリーのアナリティクスエジニアとして、3年で7社のデータ分析組織に入り、
- データ分析基盤構築の導入構築(技術選定から立ち上げ)
- 既存のデータ分析環境の拡張(機能追加)
- メタデータ管理などのデータ活用業務
など様々な役割でサポートしております。
その中で、
「レイクハウスをよく聞くが何が知りたい。」
「レイクハウス導入のメリット/デメリットは?」
「レイクハウスがフィットするデータ基盤は?」
といったお悩みを聞くことが増えてきました。
本記事では、
- これまでのデータレイクの振り返り
- 新しいデータレイクハウス(Data Lake House)の考え方
- データレイクハウスのアーキテクチャ
- クラウドサービス(AWS、Snowflake、Databrisk)におけるデータレイクハウス
について整理しています。
これにより、
- データレイクおよびレイクハウスの概念の把握
- データレイクハウスのアーキテクチャ理解
- データレイクハウスの各社のトレンド理解
- 自社の導入効果をイメージ
という流れになっております。
最後まで是非ご覧ください!
1. データレイク(Data Lake)とレイクハウス(Data Lakehouse)の比較
データレイクハウスのデータ統合と管理の強化
レイクハウスは、データウェアハウス(DWH)とデータレイクの機能を統合した新しいデータアーキテクチャです。
これにより、構造化、半構造化、非構造化データを一元管理し、ビジネスインテリジェンス(BI)やAIを含む幅広いデータ活用が可能となります。
レイクハウスは、次のような特徴を持ちます。
- ACID((原子性、一貫性、隔離性、耐久性))トランザクションをサポートすることで、データの整合性と信頼性を確保。
- コスト最適化のために、分析リソース(コンピュート)とデータ保存リソース(ストレージ)を分離。
- オープンフォーマットを採用し、他のシステムやツールとの互換性が高く、データの可移植性が確保されています。
データレイク(Data Lake)とレイクハウス(Lake House)の特徴の違い
データレイクとレイクハウスの共通点と違いは以下の通りです。
共通点:
- 両方とも大量のデータを保管・管理するためのシステム。
- 構造化、半構造化、非構造化データを扱う能力を持つ。
違い:
- データレイクは主にデータの保存に特化しており、非構造化データや生のデータを保管するのに適している。
- レイクハウスはデータレイクの機能に加えて、データウェアハウスの機能を統合しており、データの整合性やトランザクション処理をサポートする。
これらの違いにより、レイクハウスはデータレイクよりも複雑なデータ操作や分析に適しています。
レイクハウスの選定について
レイクハウスは以下のような組織に効果的です。
- データ集約型組織:大量の構造化・非構造化データを扱う組織で、データの整合性や高度な分析が必要な場合。
- 革新的なデータ分析を求める組織:ビジネスインテリジェンスやAIを活用して新たな洞察を得たい組織。
導入すべきでない組織:
- 小規模なデータ操作のみの組織:データの量が少なく、シンプルな分析で十分な場合。
- 高度なデータインフラに投資するリソースが限られている組織:初期投資や運用コストが負担になる場合。
つまり、ビッグデータのデータ基盤を構築済みで、一定数のダッシュボードが存在するような組織に効果的で、スポットのデータ分析で問題がない組織は効果ができにくい傾向があります。
2: レイクハウスアーキテクチャの理解
レイクハウスの基本的な設計原則
レイクハウスでは、
- 構造データ(テキスト、位置情報など) -> ビッグデータ含む列型DWH層
- 非構造化データ(画像、映像、音声など) -> クラウドストレージ などの目的別データ層
と分離することを基本にしています。
まとめ
整理すると以下のとおりです。
- レイクハウスアーキテクチャは、データウェアハウスの機能とデータレイクの機能を統合し、構造化、半構造化、非構造化データを一元管理できる。
- 構造データはビッグデータを含む列型データウェアハウス層に、非構造化データはクラウドストレージなどの目的別データ層に分離して保存。
- レイクハウスはACIDトランザクションのサポート、コスト最適化、オープンフォーマットの採用を特徴とし、データの整合性と可移植性を高める。
最後に
さいごまでご覧いただきありがとうございます。
新しい技術やサービスを導入する際の不安や疑問は、どんなに優れたサービスであっても避けられません。
特に、
- 「導入そのものに不安がある」
- 「初期構築や数値検証の解釈についてサポートしてほしい」
という声を多く耳にします。
私たちの目的は、ただBigQueryの特徴を伝えるだけではありません。
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